たまに、というか。
二人で出かけるということになれば、まず必然的に多くなるのがハントだ。
まあこれhこれは互いの生業としている職業に起因するものがあったのだし、ハントに出かければ楽しいので回数も圧倒的に多い。
次に多いのが、互いの自宅で寛ぐということ。
出かける、という単語からすれば首を傾げるところなのだろうが、互いの家を行き来しているのだから、これも一応、出かけていることになるだろう。
最後に、残るのが、
つまり圧倒的に回数が少ないのが、街中を歩くということだ。
それもグルメ市場などではない。本当にそういう関連のものを除外しての、外出。
これはもう少ない。
片手の指の数で足りる、とは言い難いが、両手の指を使えば回数を数えることが出来るくらいの少なさだ。
今回のこの外出で、その回数は増えることになる。
小松は、今、サニーの横で上機嫌に鼻歌などうたっていた。
以前、小松の家に誘われたときに流していたもので、内容は恋のもの。ただし失恋を連想させる。
……そんなものを今、鼻歌でフレーズをなぞっているのは自分へのあてつけなのかとも邪推するのだが、ただたんに、気に入っているから口ずさんでいるのだろう。
第一、小松にあてつけでそんなことが出来るほど人の心(おもに恋愛面で)に敏感なら、自分だってこんな苦労はしなかっただろうに。
はぁ、と知らず溜息が口からついて出てくる。
もうすっかり冬の気配が色濃く出るようになったせいか、吐いた息は少しだけ白くなって宙を舞った。
「……松ー」
「はーい?」
呼びかけると、小松は歌を口ずさむのをやめて顔をこちらへと向けてくる。
身長差のためか見上げてくるその大きな瞳は、真ん丸くなって不思議そうにこちらを映し込んでいた。
「楽しいか?」
問いかけは、非常にシンプルで、そして唐突だった。
サニーの問いに、小松は先ほどよりも大きく目を見開き、ほけ、と小さく口を開けている。
だが、数瞬のあと、すぐに表情を崩すとふんわりと笑った。
「はい! 楽しいです!」
滲み出るような、満面の笑顔。
はっきりと断言されてしまい、聞いたサニーのほうが呆けてしまう。
小松はニコニコと楽しそうに笑ってサニーを見つめている。
その瞳は、サニーの言葉を待っているのか、ほんの少しの期待を込めて柔らかく揺れていた。
異口同音。