「……お。銀杏じゃねぇか」
「店の子が実家に帰った先でいっぱい拾ってお土産にしてくれたんです。
なんでも、結構有名なところらしくって味も美味しいそうですよ」
「そりゃあいいな! じゃあさっそく……」
「って! いきなりフォークで切り裂こうとしないでください! そもそもそれまだ煎ってもいないんですよ!?」
「なーんだ」
「『なーんだ』って、そのくらい匂いでわかるでしょう……」
「溜息つくな。老けるぞ?」
「誰のせいですかっ……んー、でもまだちょっとこっちの料理の手が離せないんですよねぇ…
トリコさん、すみませんけど、それ、封筒に入れて電子レンジでチンしてもらえますか?」
「煎らないのか?」
「煎ってる間、待てないでしょ?」
「ああ!」
「自身たっぷりで言った! ………なので、軽く摘む程度のものを作っちゃってください。」
「へいへい…」
「返事は一回!」
「はい」
「まったくもう……あ、封筒はそこの戸棚の中にありますから」
「ん」
「あと、時間は1分半くらいで」
「了解」
(ごそごそ)
「…………………」
「んー……と、これで、良し」
(ピッ………(電子レンジ起動中)……………ボン!)
(ボン! ボボン!! ボボボボン!!!! ボボボボボボ(以下略))
「……!? なんか明らかに変な音がしてる!?」
「俺はお前の言われたとおりにしたぞ?」
「そうですかー……って! なんですかこの封筒! なんで一番おっきぃのでしちゃうんですかっ!」
「封筒に入れろって言ったのはお前だろ」
「手紙を入れる程度の大きさのが普通で……うわぁ! しかも銀杏全部入れちゃってる!」
「軽く摘む程度だって…」
「限度! 限度を考えてくださいよ!! それに、こんな大量に熱したら……!!!!」
(以下、
なんかもう電子レンジの中から凄まじい炸裂音が1分半ほど続く)
(*銀杏を電子レンジで調理するときは、手紙などを入れる封筒に5〜10個くらいの割合で入れて熱するようにしてください。
欲張って入れると、封筒が割れてそこから炸裂して電子レンジの中で爆発仕様になります故)
「……………」
「……………」
「……………今日の晩ご飯はお預けです!!」
「そりゃないぜ、小松!!」
誤った調理は大変危険です。